桜散歩に出かけた
世の中、桜、桜とうるさいくらいだ。今週、カナダからのお客があったが、彼らもどうやら「桜の季節」を狙って日本ににやってきたようでもあったし、今は海外でも有名なくらい日本の季節の中で一番美しい時期の一つだ。
夏場に鬱蒼とした葉っぱで光合成を繰り返して造り上げたエネルギーを、冬に幹や枝の中で練り上げ、虎視眈々と狙っていたうららかな光の訪れにあわせこんで、一気に開花にしたてあげる様は実にお見事だ。
日本人は豪快なまでの散り際の良さや、はかなさに引き付けられるといわれたりするが、未だ葉っぱもつけない内に、枝からだけでなく本体の幹からさえ見境もなく全身に花をまとうる様は、まさに「狂い咲き」であり、どうやら尋常な生き物でもなさそうだ。
とはいえ、そう長い桜の季節ではない。「今日は桜三昧といくか。」と、散歩に出かけた。まずは、いつもお決まりの駒沢公園の桜の開花状態を確認。テニスコート側から公園に入るとグラウンドをはさむように、桜の花が満開だ。「ここの桜は必ず見ておいてやろう。」と思っていたやつだが、まずますの咲きっぷり。朝早いので、グラウンドに人はいないが、公園にはすでにウォーキングやジョギングを楽しむ人は大勢いて、気持ちがよさそうだ。
最初の桜の確認をす
ますと、駒沢公園を出て、直ぐに呑川緑道の桜のアーケードに入りこんだ。去年引っ越してきた時から、ここの桜道はとても綺麗で、通り抜けをする人たちでにぎ合うと聞いていた場所だ。確かに、緑道がずーっと桜並木なのは素晴らしい。 欲を言えば、桜自体がやや小ぶりで、たわわにしなるような枝ぶりではないのがやや残念といったところ。何枚か写真を撮りながら30分ほど歩いたところで、次の目的地を浄真寺「九品仏」とした。
今年の大晦
日に除夜の鐘を聞きに行った浄真寺も、このあたりでは「桜の名所」ということらしい。境内に入り、本殿の方に向かうと立派な枝振りの桜の花が十数本、期待していたほどの数ではない。 確かに、厳かで静かな雰囲気が良いといえば良いのだが。本格的なカメラを構えた人や、スケッチをする人達もいた。
浄真寺を出て、奥沢を抜け、環八を横切って、田園調布方面へ。最後の目的地は「多摩川台公園」だ。日本でも有数の高級住宅街を通って、しばら進むと看板に「宝来公園」とある。この公園には桜は数本だが、池があってちょっと気取ったカモがいたりで、なかなか落ち着きのある公園だ。この公園のトイレで用をたした後、道路をわたって、「多摩川台公園」に到着。人のざわめきも聞こえるくらい、ここは、期待通りの見事な桜の公園だった。
花見の宴会もOKらしく、早朝にもかかわらず、すでに場所取りの青いビニールシートが目立ってる。公園の丘に上がると、その先は多摩川で、むこうの岸から東横線の電車がこちらに向かって近づいてくる。きっとあの電車からみたこの公園の桜は素晴らしいに違いない。桜の花の蜜を吸ってでもいるのだろうか、たぶんヒヨドリと思える鳥のさえずりも耳にひびく。カラスも多いのだが、いつもは不快なあの黒い体さえ、桜の花の中ではマッチしたようにも見える気がするから不思議だ。体いっぱいの満足感を覚えながら、公園の端を下ると多摩川駅。駅の横にみつけた「田園調布せせらぎ公園」もついでに覗いて、そのあと、田園調布駅まで歩き、最後は、そこからバスに乗って帰宅。所要時間約二時間。もう今年は見なくてもいいというくらい桜を満喫できた桜散歩だった。
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